魚を見てると、似ている魚が沢山いますね。
魚の中には成長し大きくなる過程で名前が変わっていく、
「出世魚」という魚が存在います。
出世魚?最初聞いても、ピンときませんでした。
大きくなるにつれて、名前が変わるそうなんです。
その代表的な魚が「ブリ」です。
「ブリ」という名前は皆さんも馴染みが深いと思いますが、
出世魚だと知っていましたか?
このブリが、どう変わっていくのか、はたまた、どう変わってブリになるのか・・
どういう順番で成長していくのかわからない方も多いと思います。
そこで今回は出世魚「ブリ」の名前はどう変わっていくのか、地域によって
呼び方は変わるのかを中心にご紹介したいと思います。
最初に「ブリ」ってどんな魚なの?
ブリは出世魚とよばれる魚の中でも1番有名なの代表格です。
詳しく言えば・・
スズキ目アジ科に属している魚です。
北大西洋に生息する回遊性の大型な魚で、日本では欠かせない重要な
食用魚で、日本海南部、および太平洋岸では北海道南部から九州にかけて
獲ることが出来ます。
稚魚は群れで北海道まで北上して、秋ごろに日本海側を南下するのですが
その途中で捕獲されたものが「寒ブリ」と呼ばれています。
北の海で豊富にえさを食べて、脂がのり、身が締まった状態で富山で捕獲される
「寒ブリ」はとても有名なんですよ。
ブリの旬は12月から1月。
まさにこれからですね!
【特徴】
●細長い紡錘型で、背中は青緑色。
●目から尾ビレにかけて黄色っぽい縦帯が通っている。
●イワシやアジ、サバなどがおもなエサ。
【美味しい食べ方】
何と言ってもおススメは新鮮なものは刺身が美味しいです!
特に脂がのって身が引き締まった状態は最高です。
脂がくどい時期になどはブリしゃぶなども良いですよね!
ほかにはカルパッチョ、照り焼き、ブリ大根など。
よく聞く料理が多いのではないですか?
それだけブリは私達はよく食べている馴染みのある魚なんです!
出世魚「ブリ」の名前の順番と大きさは?
・ブリは成長と共に呼び名が変わる出世魚ですが、
呼び方、名前は地方で色々あります。
ここでは関東と関西の違いを紹介します。
●関東では・・
稚魚をモジャコと言います。
ワカシ(35センチ以下)が大きくなるとイナダ(~60センチ)
イナダが大きくなるとワラサ(~80センチ)ワラサが大きくなると
ブリとなります。
・ワカシ(35センチ以下)
↓
・イナダ(35センチ~60センチ)
↓
・ワラサ(60センチ~80センチ)
↓
・ブリ(80センチ以上)
●関西は・・
稚魚をモジャコと言います。←ここは一緒ですね!
ツバス(40センチ以下)が大きくなるとハマチ(~60センチ)
ハマチが大きくなるとメジロ(~80センチ)
メジロが大きくなるとブリとなります。
・ツバス(40センチ以下)
↓
・ハマチ(40センチ~60センチ)
↓
・メジロ(60センチ~80センチ)
↓
・ブリ(80センチ以上)
稚魚のモジャコと最後のブリ以外は名前も大きさも変わってしまうんです。
最初難しくて、全然わかりませんでした💦
なぜ出世したかのように名前を変えてきた理由として、
成長する過程で魚体サイズが大きくなるのは勿論ですが、
食感や味の違いも変化して行きます。
稚魚からからブリまで成長するにあたり大きさは倍以上になりますからね。
当然サイズで味や脂ののり具合も変化してくるんです。
大きさに合った調理方法が必要となってきますし、
そこで段階に合わせて名前をつけ、流通させたと
いう商売上のルールの意味も持っているんですよ。
出世魚「ブリ」の地域での呼び方の違いは!?
ブリの呼び方は地域によりかなり呼び名が変わるんです。
地域ごとのオリジナルの出世の仕方があるんですね。
まずは 先ほども紹介しましたが、おさらいも含めて関東の呼び方から
見てみましょう。
※各地の一般的な呼び方を集めていますが、もっと細かく分かれていたり、
狭い地域内で違う呼ばれ方をすることも多いです。
【全国ブリの出世表】
ツベ → イナダ → アオ → ブリ
〈関東〉
ワカシ → イナダ → ワラサ → ブリ
〈関西〉
ツバス → ハマチ → メジロ → ブリ
〈北陸〉
ツバイソ → コズクラ → フクラギ
→ ハマチ → ガンド → ブリ
〈山陰〉
ショウジコ → ワカナ → メジロ
→ ハマチ → ブリ
〈九州〉
ワカナゴ → ヤズ → ハマチ
→ メジロ → ブリ → オオウオ
実際に並べてみると、地域によって呼び方
が一緒なのは最後のブリぐらいですね。
出世まで段階が多い地域も。
全国的に最終的にはブリになるのはわかりやすいですが、
同じ名前のものもあり、違う大きさを指している場合も
あります。
ややこしいですね~。
九州ではブリからさらに大きくなったものを
「オオウオ」と呼んでいたりもします。
ブリを通り越した九州のオオウオは約1メートル。
もちろん味の評価は◎
☆ちなみに似ている魚でカンパチやヒラマサもブリの出世の過程だと思われて
いる人も多いですが、それは間違いです。
ブリと同じ「スズキ目アジ科」で、もちろん別の魚ですが、
こちらも実は出世魚なんです。
まとめ
私自身、魚の仕事に関わらなければ、ブリは知っていても、「出世魚」
とは知らなかったと思います。
ブリは良く知っていても順番がわかっていなかったり。
また、イナダとハマチがブリに!?
などと同じ魚ということも分からなかったでしょうね!
その他、カンパチ、ヒラマサなどもブリに非常に似た魚なので、区別がつかない人も
多いと思います。
今まで知らなかったことが、魚の世界には数多くありますので1つ1つ勉強です。
何か出世魚が大きくなっていく度に名前が変わるので、人間で言えば何か役職が
変わるような感じがしますよね。
私も早く「ブリ」なれるように頑張りたいですね!!